インプラント治療

インプラントとは

Institut Straumann AG,2017.All rights reserved

歯周病や虫歯により歯を失ってしまった場合に、その部分を補う方法の一つがインプラントです。インプラントは歯がなくなった所に人工の歯を埋め込むことで、またそこで咬めるようにしていく治療です。
インプラントの最大のメリットは入れ歯やブリッジと比べて、他の歯を削ったり、負担をかけずに歯の欠損部位を補うことができることです。
デメリットは感染に対して天然の歯より弱いことです。そのため、当院でのインプラント治療ではCT撮影を行ってインプラントを埋める部位の骨の状態や歯茎の状態を精査し、必要に応じて骨を増やす処置、感染に強い歯茎を増やす処置を行い、より感染しにくい環境を整えてからインプラントを埋めていきます。

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インプラントの適応

インプラントは全身疾患や骨の状態、かみ合わせなどにより治療の可否や予後が決まります。
全身疾患としてリスクが高い方は糖尿病の方、喫煙されている方などです。
また、後の骨が少なかったり、歯周病が進んでいる方はインプラントの前に骨を増やす処置や、歯周病の治療が必要になってきます。当院では、全体のかみ合わせも考慮してインプラント治療をしていくことが大切だと考えます。なので、場合によっては矯正治療なども含めた治療計画を提案させていただくこともあります。

診査診断

診断を行う際は口腔内写真やX線写真、CTを撮影し、骨の状態やかみ合わせの状態をチェックしていきます。また、インプラントを正確な方向に埋めていくためにCT撮影時にはサージカルステントと呼ばれるマウスピースををつけて上で撮影を行い、シミュレーションをしていきます。

インプラント治療の流れ

大まかな流れになります。

  1. お口のなかの写真を撮り、上下の歯の型をとります。
  2. 歯の型をもとにマウスピースを作ります。
  3. マウスピースをつけてCTをとります。
  4. 口腔内写真、X線写真、CTの分析結果の説明を行い、予約の日時を決めます。
  5. インプラントを埋入していきます。
  6. インプラントと骨がくっつくのを待って、被せ物を作っていきます。

※むし歯、歯周病などの問題があれば、インプラントを行う前に治療を行っていきます。当院はインプラントの周囲の環境をまず改善することを優先します。

ストローマンインプラント

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当院ではストローマン社のインプラントを使用しています。
ストローマン社は自社のインプラントの勉強会を立ち上げているため臨床研究論文がとても多く、そのデータに裏打ちされた信用できるメーカーであり、現在シェア率も世界1位です。
現在インプラントの5年生存率が平均して約90%とされていますが、ストローマンインプラント(SLActive®)は世界で最も強固で迅速なオステオインテグレーション(骨とインプラントがくっつくこと)が期待できるため、10年生存率が98.2%というデータがあります。
そのため、当院では信頼できるストローマン社のインプラントを使用しております。

インプラント終了後のメンテナンス

インプラントを失ってしまう最も大きな理由の1つが、『インプラント周囲炎』と言うインプラントの歯周病です。インプラントは被せたら終わりではなく、定期的なケアが十分出なければ、天然の歯と同じように、周りの骨から失われてしまい最後には抜けてしまいます。また、天然の歯と比べてインプラントは感染に弱いため、より定期的ケアが大切になってきます。当院では、インプラント終了後は通常器具が入らず、お掃除が行き届かないような歯茎とインプラントの隙間の細かい部分までお掃除できるよう、エアーフローを使い定期的なお掃除、管理をさせていただきます。エアーフローはジェット噴流によりパウダーを吹き付けるため、小さな溝や隙間にも入っていくことでお掃除していきます。また、技術の進歩により歯茎にも優しいものとなったため安全にお掃除していくことができます。

症例紹介

術前(矯正治療中)
術前(矯正治療中)
術後(最終補綴装着後)
術後(最終補綴装着後)
患者 60歳代の女性
主訴 左右の下の奥歯のブリッジをはずして白くしたい
インプラントにしたい
治療内容 歯並びも気になるとのことで先に矯正専門の他院にて矯正治療を行い、その後左右奥歯のブリッジを外し、インプラントを埋入。
最後に、インプラントの被せ物とその前後の歯の被せ物を装着した。
費用 インプラント88万円(2本分、税込)
ジルコニアクラウン24.75万円(3本分、税込)
ジルコニアインレー5.5万円(1本分、税込)
副作用・リスク 【インプラント】
外科的な手術になるので、術後の腫れや痛みが生じることがある。
【ジルコニアインレー】
歯全体を削るため、神経がある場合知覚過敏が出る可能性がある。
【ジルコニアクラウン】
歯全体を削るため、神経がある場合知覚過敏が出る可能性がある。

インプラントのQ&A

Q

インプラント治療は誰でも受けられますか?

A

顎の成長が完了している18歳以上の方であれば基本的には可能ですが、糖尿病などの全身疾患に罹患されている方やインプラントを埋入する部位の骨量が少ない場合はインプラント治療が難しいことがあります。そのような場合は、まずは相談させていただき、その後判断していきます。

Q

インプラント治療の術中・術後の痛みはありますか?

A

インプラントの手術は虫歯の治療や、抜歯で使用するものと同じ局所麻酔を使用します。
インプラント治療では骨に穴をあけていくことになるので、振動や響く感じはありますが、局所麻酔の使用により痛みを感じることはありません。
術後に腫れや痛みを感じることはありますが、痛み止めで対処できる程度です。

Q

インプラントをする上でのリスクは何ですか?

A

下顎の奥歯にインプラントを埋入する場合、下顎の骨の中を通ってる神経を傷つけてしまうと下唇とその周囲に麻痺が残ってしまうことがあります。
また上顎には上顎洞という鼻腔と繋がる空洞が存在しており、上顎の奥歯にインプラントを埋入する場合、上顎洞までインプラントが入り込んでしまう場合があります。それ自体で何か症状が出ることはありませんが、インプラント周囲やその前後の歯が感染を起こすと、上顎洞炎を引き起こす可能性が出てきます。
そのため上顎は上顎洞までの、下顎は神経までの十分な骨の高さと厚みが必要になります。
そのようなリスクを回避するため、当院では術前のCTによる十分な診断、必要な時はガイドの使用や、骨量の増加などの方法も提案させていただき、ご納得された上で処置へと移行します。

Q

インプラントを埋入して、歯が入るまでどのくらいの期間がかかりますか?

A

インプラントは骨とインプラントが結合するまでの待機期間があります。
また、骨の量が十分ある場合は4ヶ月程度で歯が入りますが、抜歯が必要な場合や骨の量が不十分な場合は、骨を増やす処置が必要になるため、長ければ1年近くかかることもあります。

Q

費用はどのくらいですか?

A

当院のインプラントは被せ物も含めて40万円(税別)になります。
骨を作る処置などが必要な場合は別途費用がかかります。
詳しくは下部の料金表をご覧ください。

Q

インプラントはどのくらい持ちますか?

A

インプラントはお口の中の清掃状態やメンテナンスの来院頻度、咬み合わせや習癖、インプラントの埋入位置や長さ、骨の状態など色々な要素が関係するので、一概にどのくらいとは言えず、どうしても個人差があります。現在当院で扱ってるインプラントに関しては10年生存率97.2%というデータがあります。
ただ、インプラントを長持ちさせるためには、ご家庭での口腔ケアと定期的なメンテナンスへの来院が必須だと考えられます。

料金表

手技 料金
CT撮影 ¥5,000 +税
インプラント埋入
(インプラントの土台となる部分を骨の中に埋め込む手術です)
¥200,000 +税
インプラント
(インプラントに被せる仮歯。これでかめるかどうかを確認して、最終的な被せ物をします)
¥10,000 +税
最終補綴物
(インプラントに被せる最終的な被せ物)
¥200,000 +税
GBR
(骨が少ないところにインプラントするために骨を増やす処置です)
¥50,000〜100,000 +税

※1.料金は各ステップ終了後にいただきます。

※2.お支払い方法は現金、クレジットカード、デンタルローン(保険外の歯科治療のみ適応のローンです。詳しく聞きたい方はお尋ねください)

※3.保証期間は原則5年間とさせていただいてます。