医院ブログ

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2022年12月21日

臨床歯周病学会九州支部会 ポスター発表報告(ガミースマイル症例)


こんにちは。

サノ歯科クリニックの副院長の佐野裕之です。

寒い季節となってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

11月6日臨床歯周病学会九州支部会にて、私はガミースマイルについてポスター発表を

行ってきました。

臨床歯周病学会は歯周治療の臨床的な分野に特化した学会で、今回の学会への参加をとおして非常に有意義な知識を学ぶことができました。

今回はこの「ガミースマイル」について説明していきたいと思います。

ガミースマイルとは、笑った時に歯肉が過度に見える状態のことをいい、「スマイル時に4mm以上の歯肉の露出があると魅力のない笑顔と認識され、いわゆるガミースマイルになる」との報告もあります。

ガミースマイルは口唇、歯肉、骨格、歯など多数の要素が絡んでおり、上顎前歯の位置的な異常や歯肉の異常、口唇の異常などが組み合わさることにより笑った時に歯肉が露出する状態になります。そのため、ガミースマイルを確実に改善するためには多方面からの診査を行い、適切な治療を行う必要があります。

今回私は、歯肉の異常を改善することによりガミースマイルを改善する治療方法が必要と判断し、歯肉切除術と骨切除術という歯周外科処置を行いました。

この治療方法は、上顎前歯の萌出異常をおこしている状態の歯に対して有効な方法となります。通常、歯は咬み合う歯と接触するまで萌出して、その後歯肉が歯の根の方へ移動していきます。この時歯肉の移動が少ないと、萌出遅延という異常を起こすことがあります。

このような原因がもとでガミースマイルが起きている場合、歯肉切除術、骨切除術を行い、見えている歯肉の状態を少なくすることによって改善します。

少し難しい話となってしまいましたが、ガミースマイルの治療方法は他にも上口唇移動術やボトックスの注入、矯正治療など様々なものがあります。一人一人の状態を適切に分析、診断を行い、治療を行っていく必要がありますので、気になることがありましたらまずはお気軽にご相談ください。

今年も早いもので年末の挨拶をさせていただく時期となりました。

サノ歯科クリニックは12月29日の午前中まで診療を行っており、12月30日から1月3日までお休みを頂いております。年始は1月4日から通常診療を行います。ご不便、ご迷惑をおかけしますが、ご理解の程よろしくお願いします。

本年も多くの患者様にご来院いただき感謝しております。

来年も患者様のお口の中のサポートができますように一生懸命努めていきますので、よろしくお願いします。

皆さま、良いお年をお過ごしください。

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